3Dのお話


 アメリカで今年もGDC(Game Developers Conference)が開かれています。このカンファレンスは世界でも最大規模であるため、ゲームの未来の一端が垣間見えたりする、個人的に興味深いイベントだったりします。
 さて、自分は文系大学生であるため、3D演算に使われる数式がわかるはずもないわけですが、イメージだけなら何となく知ったかをしてしまうのです。だから、最新のリアルタイム3DCG技術に興味津々なわけですな。
 で、Microsoftが担当するセッションでは次世代ゲーム開発環境XNAの紹介なんですが、そこから制作されるであろうターゲットマシン、つまり、Xboxの次世代機やら、PCの次世代グラフィックスが何となくわかってしまうのです。
 まず、現状のゲーム専用機のターゲット解像度は640 x 480なんですけど、これが1,920 x 1,080や1,280 x 720という、ハイビジョンを狙った解像度がターゲットになるとのこと。それに伴い、ゲーム内で使われるテクスチャと呼ばれる、まっさらな3Dに貼り付ける写真や、細かく描かれた絵の解像度も上昇し、4,096 x 4,096という解像度まで使えるようになるらしいのですよ。ただ、高価なメモリをPC並みに潤沢に積めないゲーム機では、ケチるしかないと言う現状に変わりないらしいです。
 C言語プログラミングという本にはこういう内容の事が書いてありました。メモリ(データ格納庫)が少ない場合は少ない分だけ演算すればいい。メモリが多い場合は、メモリをたくさん使って演算を減らすと処理が早くなる、と。つまり、GPU(グラフィックス・プロセッサ)の性能がこれだけ向上していて、さらにメモリは高価なままである現状をふまえると、テクスチャを潤沢に用意するのではなく、その都度テクスチャを”生成してしまえばいい”と言うことになります。
 3D技術の一つに、バンプ・マッピングと呼ばれるモノがあります。これは、反射度をポリゴン(主に三角形で構成されるオブジェクト)上に指定することにより、あたかも凹凸がポリゴンで生成されているかのような画像になる技術です。
 さて、映画などで見る3D画像はかつて上映されたアメリカ版「Godzilla」に使用されたゴジラは一体500万~600万ポリゴンで出来ていると言われています。それに対して、現在のゲーム機の平均的なポリゴン演算性のは、様々な処理を考慮すると、1000万ポリゴン/秒と言われています。今のゲームは60FPS(Frame Per Second:秒間~コマ)が一般的で、つまり少なく見積もって1コマ辺り1万6千ポリゴンで、キャラクターが1200ポリゴンくらいで、残りが他のキャラクターやら、そのステージそのものを構成する分で分け合うそうです。ここから考えても、未だにゴジラ1体出すためには、1秒間に1コマ強で、しかもゴジラだけしか出せないと言うことになります。
 映画は数時間かけて1枚を計算するので、あのレベルのオブジェクトを動かすことが出来るのですが、リアルタイムで表現しなくてはならない、ゲームでは、かなりのチョンボをしないといけないわけです。そこで、バンプマップをリアルタイムで計算するというごり押しが登場するのです。高密度なポリゴンモデルからとったバンプデータやら、色データを逐次計算することにより、少ないポリゴンでとてつもなくリアルな画像を生み出すことが出来るのです。それを、プロシージャルテクスチャと言うそうです。
 これを利用すれば、高解像度なテクスチャを必要とせず、逐次高解像度なテクスチャの計算を挟んで最終出力画像をメモリに落とすことが出来ます。このテクスチャはかなり強力なモノで、例えば泥が付いたりといった変化を与えることさえ出来るそうです。
 補足しておきますが、ゲームによってフレーム・レート(1秒間のコマ数)はまちまちですが、格闘ゲームでは瞬時の判断が要求されるため、初代鉄拳の時代から60FPSだったり、レースゲームはフィールドが大きいため、アーケードでこそバーチャレーシングの時点で30FPSであったりするんですが、アーケード版が60FPSであったデイトナUSAはセガ・サターンに移植される際は、噂だと15FPSとか20FPSほどなどと聞きます。PCゲームのFPSは一般的な数値が無く、これは日米の開発スタイルの違いにあり、日本はFPSを固定することを重視し、アメリカはその時点での最大FPSにすることを重視している事から来るのでしょう。
 もっと書けば、アメリカはPCゲームがビデオゲームの主軸であり、PCは日進月歩で進化していくのに対して、日本は数年に一度のペースで安価なゲーム専用マシンで高画質を実現しなければならない状況が続いています。それがアメリカの3DCGを使ったゲームの躍進を支えていることは言うまでもありません。PCゲームはクリエイター達の実験としても、技術蓄積としても、売り上げベースでもうま味があるのです。自分が思うに、日本のゲーム市場の発展を本気で考えているのならば、国内での売り上げが低くても、PCゲームを世界戦略の一貫として逐次投入すべきだと思うのです。
 こうしている間にも、アメリカの大学では明日の3DCG技術が論文という形で発表され続けるのです。日本は学術的な面でのCG技術さえも後れを取っているのです。
参考文献:
Microsoft開発者向けカンファレンス開催
~見えてきた次世代ゲームの形とXbox2の方向性~

 ではでは…。

Post to Twitter

  1. #1 by 使徒サマ on 2005年3月10日 - 7:37 PM

    意味わからんってことがよくわかった(笑
    よーするに、計算力がなきゃ記憶力を
    記憶力がなけりゃ計算力を使えってことでOK?
    で、スペック足りない現状ではムリして強引にやってます
    って感じか
    アメリカのアニメと日本のアニメを見比べても
    フレームノートの違いは感じるけどね、そこが原点かも
    古い3Dゲームはフレーム荒くてヤバイよね
    よくこれで商品として出せたなぁ、って
    アーマードコアとか、ワイルドトラックスとか(笑
    それを考えるとSFCのスターフォックスは優秀っぽい
    どんなに機械のスペックがあがろうと
    クレイアートが最高に技術の必要な映像表現(笑
    ピングーってすげぇ

  2. #2 by yu++ on 2005年3月10日 - 8:34 PM

    演算力もメモリもないなら、その技術を使わないだけ(笑
    画像が簡素な物になるだけだよ。
    ただ、映画とかのCGに近づけるための技術だから。
    初代アーマード・コアは技術不足として、
    スターフォックスはあそこまで割り切ってるし、
    フレームレートは凄く低かったよ…。
    10FPSは切ってないと思うけどね、さすがに。
    ただ、それでもおもしろく仕上げた功績は大きいね。
    で、ワイルドトラックスは今調べたら、一部で人気みたいだけど、
    人を選ぶゲームなのかな?(笑

(will not be published)